こんにちは、弁護士の西井です。

神経心理学的検査の種類は?

神経心理学的検査の結果は、高次脳機能障害の有無・程度を明らかにするために重要になります。そして、神経心理学的検査には、様々なものがあります。
神経心理学的検査の代表的なものとして、WAIS-III(Wechsler Adult Intelligence Scale-Third Edition、成人知能検査、適用年齢は16歳~89歳)、WISC-IV (Wechsler Intelligence Scale for Children-Fourth Edition、知能検査、適用年齢は5歳0カ月~16歳11カ月)があります。

その他にも、知的機能に関して、MMSE(mini-mental state examination)、コース(Kohs)立方体組み合わせテストがあります。
前頭葉機能に関しては、前頭葉機能検査(FAB)があります。
記憶に関しては、三宅式記銘力検査、ウエクスラー記憶検査(WMS-R)、ベントン視覚記銘検査があります。
遂行機能に関しては、ウィスコンシン・カード・ソーティングテスト(WCST)、BADSがあります。
注意に関しては、標準注意検査法(CAT)、トレイルメイキングテスト(Trail Making Test、TMT)があります。
言語機能に関しては、標準失語症検査(SLTA)、WAB(Western Aphasia Battery)失語症検査があります。

弁護士が力になります

このように、様々な検査があり、被害者の方の症状にあわせて、検査を受ける必要があります。
しかし、被害者ご本人のみならず、被害者のご家族も、耳慣れない「高次脳機能障害」という言葉に戸惑い、どのようなことに着目して、どのような症状を医師に伝えたら良いのかわからないという方が多いのではないでしょうか。
そこで、弁護士が、被害者ご本人から聴き取るだけではなく、ご家族からも被害者の方の症状を聴き取り、そのことを医師に伝えたうえで、検査を受けていただくことも、時には必要となるのです。