開幕延期(2020.3.13)

このコーナーでは、阪神タイガース所属選手の契約交渉代理経験が豊富な黒田弁護士が、阪神タイガースやプロ野球に関する小ネタをご紹介しています。
さて今回は・・・。

開幕延期

コロナショック、日本のみならず、世界を揺るがしています。
いつかは、出ると思うのです。いずれかの球団で、選手、あるいは、球団職員の感染者が。そうなると、全てがストップです。
オリンピックも心配です。仮に、このコロナウィルス暑さに弱いとして(暑さに強いとも言われていますが…)、オリンピックの時、南半球では、このコロナウィルス猛威を振るっていることになります。
 パニックになっていけないと思いますが、このままでは、エンターメント系のビジネス、悲惨なことになってしまいます。
 早く終息することを祈ります。

法科大学院は、果たして必要か③ー文部科学省の毒ー(2020.3.3)

前回(法科大学院は、果たして必要か②-杓子定規②-)は、アメリカと日本の違いや、結局のところ、法学部が有利などといった話を書きました。今回は、「毒」をテーマに書きたいと思います。

ロースクールという「毒」

文部科学省は、厄介なお役所です。学校行政全般を管轄しますので、膨大な権限と人員、予算をお持ちです。
それに比して、法務省は、省庁としては、とても規模が小さく、予算も文部科学省とは比べものになりません。裁判所も同様、人員、予算、しれています。
 曲がりなりにも、司法試験が法務省と最高裁判所で運営されていた時代は、法曹界の合理性を有した、司法試験運営がなされていたと思います。
昔は、法曹の人材輩出に大学が大きな役割を果たしていたことはありました。ところが、司法試験受験業界が、法学部を無視した司法試験予備校主流となり、文部科学省としては、面白くはありません。司法改革の名目の下、に文部科学省がロースクール構想を打ち出しました。当時、司法試験の難化で、合格者の平均年齢が高齢化し、検事や裁判官など、やはり年功序列がすわりがいいお役所は、文部科学省とタッグを組み、ロースクールという「毒」を受け入れる事で、若年者の合格率をあげ、若い検事、裁判官の確保を図ることにしました。
文部科学省は、管轄する大学に対して「毒」を呑むことを強要しました。
結果、法科大学院は、どこも大赤字です。少ない学生に、多くの教授陣を充てなくてはなりません。今まで述べてきたように、学生も法科大学院構想という非現実的なものに、時間とお金を浪費することを強いられています。検事、裁判官の採用にしろ、合格者のレベルの低下から、人材育成に苦労しています。多くの者に「毒」強要したのです。
 そんな、文部科学省に反旗を翻すが如く、受験生は、文部科学省の管轄外の予備試験合格をめざし、法曹実務界も、ロースクール出身者よりも予備試験合格者を優遇します。
 文部科学省は、ボロボロの法科大学院制度に、継ぎ接ぎに、継ぎ接ぎを繰り返し、なんとか、制度維持を図ります。矛盾だらけで、法科大学院制度があればそれでいいという感じです。官僚は、一度、つかんだ利権を手放すことはありません。それが官僚の習性です。

危うく「毒」を呑まされるところでした

 昨年末問題になった大学入試、英語外部委託試験問題も、結局、運用開始直前で、世間から大バッシングを受けて、延期となりました。官僚は、権力をかざして、大学、高校、受験生にもプレッシャーをかけ、おかしな制度を強行しようとしていましたね。
 危ないところでした。「毒」を呑む直前で、手から毒杯が払い落とされた感じです。文部科学省大臣様、よくぞ、「身の丈」発言してくれました。あれがなければ、官僚の筋書きどおりになっていました。迷政治家のお陰です。
 他方、法曹業界は、文部科学省の「毒」が回って、現状、無茶苦茶です。なんとか、旧試験体制に戻すことはできないのでしょうか。合格者増で対応できるはずです。
 しかし、学校と違って、法曹界は、世間から遠く、なかなか世論での変革は難しそうですね。しかし、司法は、国民の生活の安全弁です。世間の皆様、どうか身に迫っている危機を感じて下さい。

法科大学院は、果たして必要か②ー杓子定規②ー(2020.2.23)

昨年12月のブログの続きです。随分間が経ってしまいました。申し訳ございません。
アメリカのロースクール制度を日本の法科大学院として、無理矢理導入することは、変なことになること(曲がった杓子を定規として使う)について、前回、法学部が無いアメリカの大学制度の中で、ロースクールで法律を学ぶに値する人物か適正試験を法学部がある日本の法科大学院入学のセレクト材料にしたことが、馬鹿馬鹿しいことを説明しました(適正試験が廃止になるのは当然です)。

アメリカと日本の大学の違い

 今回は、大学や大学院の運営自体が、そもそも日本と大きく異なる点からの杓子定規です。
 アメリカの大学は、「入学は易しく、卒業が難しい」という話はよく聞きますね。留年率もかなりあり、何年かかけて卒業していく人も多い。日本はどうですか?大学にしろ、大学院にしろ、卒業まで、留年する人は希ですね。アメリカのロースクールの留年率はとても高いのです。大学(院)は、平気で学生を留年させるのです。
日本の大学で、進級を厳しくしたら、相当なパッシングを受けるでしょうね。私立大学などは、評判が上がるどころか入学希望者激減でしょうね。

日本の大学と学生の阿吽の呼吸

 そもそも、日本では、社会が、大学自体に期待していないのだろうと思います(医学部など一部の学部を除いて)。昔から司法試験の世界でも大学の先生に期待している受験生はいなかったと思います。卒業させてくれたらいい。単位は、全く、ゼロの人はダメでしょうが、そこそこのレベルで通す。日本では、それが大学と学生の阿吽の呼吸なのです。
 もし、法科大学院について、留年を平気でさせる制度にしたらどうなりますか?卒業後の司法試験受験の為の科目を勉強したいのに、別の科目で多額の学費を払って留年させられることの学生のストレスは相当なものです。厳しい法科大学院卒業ハードルを設けても、それが、司法試験合格に直結しない以上、入学希望者は激減するはずです。
 ですから、日本の法科大学院は、大学同様、そこそこのレベルで卒業できます。

結局のところ、法学部が有利

 当初の制度目的である法科大学院で法律実務に足りる人物の養成ということは当然にできません。文部科学省は、法科大学院の進級を厳しくするように、いろいろ制限を設けてきていますが、大学は、結局のところ、「上に制作あれば、下に対策あり」と事実上、文部科学省の要請はスルーの状態です。
 また、法学部がある日本では、司法試験が法律試験であり、一定レベルの競争にある以上、大学4年間で法律学を学んでいた人の方が、司法試験合格に有利です。8割が合格するとして、非法学部系出身者が法科大学院に入学しましたが、多く人が競争に敗れ、路頭に迷う結果となりました。当たり前です。法律の言葉に慣れるのには随分時間がかかります。それを一科目数時間で、理解し尽くせというのが土台無理な話なのです。
 法科大学院未修者コースは、実は、その多くが法学部出身者というのが実態の様です。

映画のキャッツ観てきました(2020.2.10)

私は、実は、ミュージカル「キャッツ」ファンなのです。大学時代に、劇団四季がテントシアター(@JR大阪のコンテナヤード跡)での大阪初公演を観て感動し、その後、大阪公演には、毎回、複数回行きますし、東京出張で時間があれば、寄ります。ニューヨークでも観ましたし、ロンドンで、現在ガンバ大阪の監督をされている宮本監督が若手の頃、ロンドンで一緒に観たこともあります。
今回、映画のキャッツが出たということで、早速、行ってきました。
、ウーン正直、私の印象はガッカリでした。
CGを駆使して、それなりのエンターテインメント性を出していましたが、やはり、生の舞台とでは、大きな差があります。映画料金1100円(シルバー料金)は、通常の生舞台の値段とは1/10、ま、こんなもんだと諦めます。
改めて、生の人間の素晴らしさを再確認しました。
CATS

少林寺、洛陽、西安に行ってきました(2020.1.12)

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

私は、よく、元旦を家族で過ごした後、2日から旅行に行きます。裁判所が大抵松の内(1/15)位まで、裁判期日が入らないので、弁護士にとっては、正月明けは、(料金も安くなっており)絶好の旅行のチャンスなのです。今回のメンバーは、弁護士4人。
 昨年の北京に続いて、今年も中国にしました。歴史好きの私にとって、長安(現在の西安)や洛陽は、是非、行ってみたい所でした。
 5泊6日、四つ星ホテルに5泊まって、全食事付きで、空港諸費用込みで10万円強程。お約束の怪しいお土産屋回りは、ご愛嬌として、阪急トラピックスいい仕事してくれます。
 さて、肝心の西安の印象というと・・・。
んー。空気が無茶苦茶悪い!ガスってます。霧ではありません。スモッグです。どこかで火災が発生しているかのようです。空もどんより…。
2020年1月の西安の様子

 ガイドさんによれば、一年の2/3がこのような天気で、強い風が吹いた後は、青空出たりするそうです。
 西安の方は、よく「肺のお掃除」と言って、日本に旅行に行くとの事。なるほど、日本の青空に感動して当然です。

少林寺
 お目当ての少林寺は、正直、ちょっと、がっかり。修行僧が木を指で突き刺してできた木のくぼみや、長年の修行で窪んだ石床を見て感動するも、現在は、修行僧はいないとの事。


ナント!現在、お坊さんになるには、国家運営の学校に行かなくてはならないそうです。
街には、武術学校がいっぱいあって、何千人もの学生が鍛錬しているそうです。
しかし、寺の中で少林寺拳法のショーがあったり、世界遺産にしては、ちょっと、テーマパーク化しすぎです。


 
 洛陽の龍門石窟はすごい規模です。川の水の中にもまだあるそうです。私は、これで中国3大石窟(敦煌の莫高窟、山西省の雲崗石窟、洛陽の龍門石窟)制覇しました。

 西安のメインイベントは、なんといっても秦の始皇帝の兵馬俑。170センチ、180センチ大の実物大の兵士の像が、広大な広さで、ズラーとびっくりする程並んでいます。



立派な装飾品や武具も並んでいます。

出土当時は、色が付いていたというのですから、驚きです。

手のシワまであります。

その時代(BC221年頃)日本では、やっと稲作伝来の縄文後期です。
これでも、まだ、発掘途中というのですから驚きです。そのすごさ、写真では分かりません。是非、皆様、ご自身で見て下さい。
 
 遠くから始皇帝陵も見ました。でかい!山です山。未だ未発掘とのこと(掘ったら何が出てくるやら…)。
  

 長安(西安)は、シルクロードの入り口です。この西門をくぐって、西域へ旅だったとのこと。半分は帰って来られなかったそうです。

 中国の料理は、ツアーで、少林寺の精進料理、点心餃子専門店、イスラム街の羊肉料理いろいろ楽しみました。一番、美味しかったのは?えーと、やはり、四つ星ホテルの朝食バイキングですね。



 西安、洛陽、まだまだ、歴史的遺産たっぷりです。今回の旅で、およその街の状況が分かりました。LCCも飛んでいますし、是非、今度は、個人旅行で今回見られなかった歴史的名所を回りたいと思います。