このコーナーでは、阪神タイガース関本賢太郎選手の契約交渉代理人をつとめている黒田弁護士が、阪神タイガースやプロ野球に関する小ネタをご紹介しています。今日は、内野手のメジャー挑戦に関する小ネタをご紹介致します。
内野手のメジャー挑戦について
我がタイガース主力…鳥谷敬選手残留の記事から半月が経とうとしています。
来週から沖縄キャンプですね~
今まで数多くの日本人メジャーリーガーが活躍してきましたが…内野手は殆ど通用しなかった事はご存知ですか?
外野手ではイチロー、松井秀喜、青木宣親、田口壮、新庄剛志……
投手では野茂英雄、長谷川滋利、佐々木主浩、上原浩治、田中将大、ダルビッシュ有……
皆んな大成功を収めていますね~
一方内野手は…松井稼頭央、井口資仁、西岡剛、中島裕之、中村紀洋、川崎宗則、田中賢介……
決して大成功とは言えませんでしたね。
その背景には人工芝と天然芝にあるとも言われています…。
ゴロの場合、人工芝は打球は殆ど勢いを保ったままバウンドも変わる事無くグローブに収まります。つまり待っていれば補給送球の連動性がスムーズに行われます。
一方、メジャー球場の天然芝はゴロの場合必ず打球が死んでしまいます。その分、補給体制までの運動範囲が広がり、オマケにイレギュラーが起こりやすくアウトに出来る確率が下がるので慌ててしまいがちです。
天然芝は、芝がめくれても簡単には補修できません。一見、平らに見えても、地面は凸凹だったりします。以前、花園ラクビー場で、サッカーの試合をしたらどうなるかをガンバ大阪のスタッフの方に聞いたことがありましたが、ラグビーのグランドは、地面が凸凹なので、サッカーボールのパスが無茶苦茶になって、サッカーにならないとのことでした。天然芝は、イレギュラーにどう対応できるかが大きなポイントとなりそうです。
外国人は、身体能力が元々高い人が多く、地肩も強いですね。変な態勢になっても、パワーで矢のような球を投げることができます。日本人選手は、その点では、どうしても見劣りしちゃいます。
また、育った環境が大きく影響していると思います。アメリカでは、少年野球の頃から天然芝が当たり前で、感覚が体に染みついています。
他方、日本は、基本的には、土のグランドで日々、鍛えてきたという状況になります。土のグランド、あるいはプロになってからの人工芝のグランドに、体が慣れています。その慣れは、長年の蓄積の賜物であり、簡単に修正ができるものではないでしょう。日本で名手といわれた人が、メジャーでは、エラーばかりしている者というレッテルを貼られてしまうのも、体に染みついた慣れは、なかなか修正できないことを裏付けていると思います。
他の内野手との連携も言葉の壁や殺人スライディングの恐怖もあり…中々難しいのが現状です。我がタイガース西岡剛選手もメジャー一年目で相手チームのスライディングによる骨折で故障者リストに入りましたね。
日本の球場は土のグランドよりも人工芝が主流になってきてます。人工芝は手入れが簡単でメンテナンスコストが低いからです。
ちなみに人工芝張り替えは10年に一度と言われています。昨年、西岡剛選手が東京ドームで大怪我をしましたが…実は昨年東京ドームは人工芝を張り替えていたおかげでクッション性が上がり、西岡選手の頭の衝撃を低くしたと言われています。もし張り替えしていなかったら…恐ろしいですね
鳥谷選手はメジャーの夢があったのかもしれませんが、今年の活躍に期待です!