柔道女子70キロ級の準決勝 新井千鶴選手のマディナ・タイマゾワ(ロシア)選手との試合は、歴史に刻まれる試合となりました。

私は、たまたま、用事があって、家に戻ってテレビを付けたらこの試合が始まったところでした。試合の4分だけ見て、出かけようと思って、テレビを見ていたのですが、これが延長、延長でなかなか終わらない。タイマゾワ選手体がすごく柔らかくて、投げてもクネクネ体をかわして、一本や技有りにならない。寝技でこれで決まると思ったら、軟体動物の様に体をくねらせてスルッと抜け出ている。

関節技を新井選手から受けて、悲鳴を上げつつも、参ったをしない。審判は、この悲鳴を「参った」と勘違いして1本としたが、参ったしてないとの主張にビデオ審理を行い、一本は取消に。タイマゾワ選手の顔は、畳でこすれ、腫れ上がり、既に「お岩さん」状態。みるからにヘロヘロのボロボロ状態である。

映画ターミネーターの如く、これで終わりと思ったら、まだ、終わらない。ボロボロなのに、要所で技をかけ、新井選手をピンチにする。ヘロヘロのタイマゾワ選手に指導が2つ入って、あと一つの指導で新井選手の勝利となるが、私は、この試合は、指導で終わらせてはいけないと思っていた。審判もこの名勝負の空気を読んでか、3つ目の「指導」をなかなか出さない。

結局、16分41秒、新井選手の絞め技「送り襟締め」で、タイマゾワ選手が「落ちて(失神)」試合終了。

私は、ターミネーター1のラストシーンを思い出しました。下半身の無いガイコツ状態のターミネーターが手で這って、主人公を追い詰め、最後、プレス機で頭を潰され、ターミネーターの目のライトがスーと消えるシーンがあります。タイマゾワの失神は、あれだけ手こずらせたターミネーターがスーと戦力を失うシーンと被りました。

タイマゾワ選手、敵ながらあっぱれ!その後、3位決定戦に勝利し、見事銅メダル。良かったですね。タイマゾワ選手、この試合以外にも延長多く、この日、結局 合計40分もの間試合したそうです。お疲れ様でした。

おそらく、この試合で、タイマゾワ選手、日本で超有名な選手となったと思います。今後来日したとき、日本では、大歓迎をうけるでしょう。是非、彼女の講演会やって欲しいな。私が何かの団体の記念行事の幹事だったら、是非、彼女と新井選手を招聘します。

失礼な言い方かもしれませんが、新井選手だけでは、彼女地元以外インパクト弱く、集客見込めないと思います。が、タイマゾワ選手との合同講演となれば、全国どこでも、かなり講演人集まると思います。