最近、クラウドファンディングの話題がよくあがります。
クラウドファンディングとは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語です。
銀行等の金融機関ではなく、一般の人から直接お金を出してもらい事業を行うというものです。
① 金銭的な見返りを求めない「寄付型」
② プロジェクトが提供する何らかの権利や物品を購入することで支援を行う「購入型」
③ 金銭リターンが伴う「投資型」
大きく分けてこの3種類があります。
プロジェクトと一般市民を結びつけるクラウドファンディング業者は、集まった資金から手数料を取って、残りをプロジェクト者に渡します。
出資者は、ある程度のリスクを覚悟の上、ファンドに投資するのですが、担保も何もない投資です。いいかげんなプロジェクト者ならば、お金をドブに捨てた状況になりかねません。募集を紹介するクラウドファンディング業者の目利きが重要になってきます。

SBIの子会社は、この「投資型」クラウドファンディングを行っていました。しかし、この度、事業から撤収をすることにしたようです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6b64dc8b8d923c6ded519ff30eee43ce90b2cacf

理由は、目利きがまるでダメで、親会社が大損をしたからです。
子会社は、そもそも管理部門が人手不足で、投資先の管理が図算でした。目的外使用をされても気付かなかった様なのです。プロジェクトの工事さえされていなかった事例も多かった様です。かつ、資金の40%程を特定のプロジェクトに出資していたようなのです。その会社が倒産すれば、出資は、全てパーです。
銀行が、特定の企業に全預金残高の40%もの資金をつぎ込むことはありません。
この杜撰なクラウドファンディングの実態が明らかになり、親会社は、出資者の損害を全額肩代わりしたようです。
半沢直樹の世界ではありませんが、貸し出しには、目利きが大切です。同様出資は、人のお金を預かる者ではないですが、投資を呼びかける者である以上、その責任も重大です。
 SBI親会社は、業界大手であるのに、目利きの難しさを実感し、撤退することにしたようです。年間4億程の利益しかでない事業に、今回、145億の補償を余儀なくされました。
 本来、投資に対する補填は禁止ですが、今回の事案は、事件性もある特殊事案として、補填が認められたようです。 
 しかし、投資は、本来自己責任です。皆様、ご注意ください。クラウドファンディング、流行に安易に乗ってはいけません。