ネパールの巨大土石流が発生してから2週間が経ちました。流れてくる映像を見ているとその被害の大きさに驚かされます。多くの方が命を落とされました。行方不明者多数ということですが、身元が判明することは、期待できないと思います。あの岩と水の土石流です。人間など、ミキサーにかけられた果実の様なものでしょう。跡形も無く姿を消すのが普通と思います。自然の前では、人間は、無力です。
加えて、橋や道、家などすべてのインフラが失われました。ただでさえ、山、谷、川に阻まれた交通手段しかなかったところです。道作りから始めなくてはなりません。
私は、昨年、3月、人権関係の仕事(私は、外国人労働者の労災、交通事故も扱う)で、ネパールを訪れました。貧富の差が著しく、裁判官、弁護士は、カースト上位の方で、メイドを何人も雇っていました。他方、一般の方はとても貧しく、社会インフラもひどい状況でした。仕事が無く、若者の多くが海外に出て働いている状況にあります。
独自に、インフラを復元する力は無い国です。唯一の産業と言っていい観光産業もこの災害で大打撃を打つと思います。ただでさえ、国民の不満は高まっています。昨年、国は、情報統制をすべく、SNS等の配信制限をすると発表したところ、若者の暴動があり、多くの政府高官の家が焼かれました。
ネパール、社会不安が高まり、ますます、若者の海外脱出が増えるでしょう。ネパールの人材送り出し会社の社長が「我々の国は、人しか売れるものはない」と悲しく言っていましたことを思い出します。
カーストが人の心を縛っている国です。国の復興には、大きな壁があると思います。簡単に「こうすればいい」とか「頑張って」との綺麗ごとでは、済まない国です。




