連日、ミャンマーの軍事クーデターに抗議するデモの報道が流れ、日本でも、在住のミャンマー人のデモも報道されています。
果たして、民衆運動で国家の組織が変わることができるのか?私は、議会制が発達していない国では、無理だと思います。施政者にとっては、自分達が全てであり、世界がどう反応しようが、全く、気にすることは無いからです。権力者は、自ら権力を手放す事はしません。歴史的に見て、軍事力無くして政府の転覆はありえません。軍部の権力争いから、内部分裂して、新たな武力勢力が旧体制を武力で打破し、新政府を作るということが繰り返されてきました。新政府も大義名分を民衆に求めますが、それは形だけ、施政者による権力の横暴が始まります。
独裁体制は、自らを守るべく、行政のみならず、三権分立の一翼の議会、司法も独裁体制に組み込みますので、より独裁体制が進みます。
自国内で武力が十分発達しない場合、他国の力で政府の転覆を図ります。カンボジアポルポト政権にベトナムが侵攻、イラクのフセイン体制に、アメリカの侵攻…
ひと昔前ならば、隣国の混乱に乗じて、侵攻勢力拡大ということが常套手段でした。国盗り合戦です。
今、ミャンマーの様な資源もめぼしいものもなく、利権の少ない国に、軍事介入しようとする西側陣営国はありません。独裁体制は、同様の独裁体制国家とより強力しますので、経済封鎖とかしても、抜け穴だらけで、その効果は乏しい。
ミャンマーのデモの報道を見る都度、やるせない気持ちになります。同様、香港のデモによる民主活動も今や風前の灯火です。
民主主義国家を作ることはとても大変な事なのです。