ヤフーニュースに「彼氏の奨学金は借金でないと思っていた」についての事が書かれていました。
https://article.yahoo.co.jp/detail/e69415e9c33c3702a55316fcc25e2f5901084a5c

私も、学生時代、奨学金を借りました。当時、学生支援機構の奨学金は、無利息でしたが、今は、通常利息付の奨学金の利用が殆どです。
利息を改めて調べてみると、この10年程の間に、なんと、利息20分の1まで、減っているのですね。平成21年年率1.5%から令和元年0.07%です(利息固定型)。
0.07%まで来ると、無利息と同レベルですね。しかし、借金は借金です。
 今は、昔より親の経済状態良くなくて、学生も、奨学金を頼りに進学する人がかなり多いと思います。また、学校も、奨学金制度無くしては、学生が集まらず、大学の経営も奨学金頼りと言っていいでしょう。
 大学4年間月額10万円借りれば(敢えて「借りれば」という言葉を使います)、4年で、480万円です。大学院へ進学すると軽く600万円を超えます。そして、実際には、月額の奨学金の他、入学資金も奨学金として借りれるので、奨学金1000万円近くになる人もいます。
 大学を出たけれど、就職が思うようにならず、数百万円の借金にプレッシャーに悩む人は多くいます。結婚したとき、奨学金の存在が問題になることもしばしばです。
 当事務所でも、奨学金破産のケースは幾度と扱いました。保証会社が保証人の場合はいいのですが、親や親戚が保証人に入っている場合、破産するわけにもいかず、その借金に対するプレッシャーは相当なものです。

 企業家は、銀行からお金を借りて、機械などに投資し、製品を作ってお金を生み出します。同様に、将来、自分自身に投資すべく、学生は、自身に投資しているのです。そのことを忘れてはいけません。大学生活をエンジョイするために借りるのであれば、それは、将来の自分に重荷を負わせるだけです。学生は、厳しい目で、大学にもその投資に見合った教育サービスを提供しているかを監視するべきです。
 先日、丸亀製麺について、UPしましたが、粟田社長は、立派な大学なのに、自分の目指すものとは違うと、スパッと学歴を捨て、事業の途に踏み込みました。事業資金は、当時、働きたいだけ働き、金を稼ぐ事ができる事で有名な某運送会社で働いて資金貯めたそうです。
 奨学金が借金であるとの意味を真摯に受け止め、しっかり、お金に向き合い、自身への投資の意味を考えて、学生生活を送って頂きたいと思います。
 ps、コロナ禍のオンライン授業は、いろいろ議論があるところでしょうが、私自身は、投資に見合うサービスではないと思っています。大学は、奨学金枠の増額で対応するのではなく、一定額の授業料の返還はあってしかるべきと個人的に思っています。