子の自転車事故 親に9500万円賠償命令が出たことを伝える記事を見ましたhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130705-00000526-san-soci

自転車事故を甘く見てはいけないことは、度々、このブログでもお伝えしています。

一般の方がこの記事を見てびっくりされた方もたくさんいると思います。

ただ、法律家がこの記事を見た場合、見方は、一般の方と大分異なった見方をします。

本件事故の事実関係について全く知るはずもなく、全く、憶測の世界ですが、本件は、ほとんど、被告側が争うこと無く、場合によっては裁判にも出席せずに、下された判決ではないかと思うのです。

何故かと思いますと、

①自転車事故について加害者側が自転車事故に対応の保険に加入していることは稀なので、被告側として弁護士が付いているとは思えないこと

②母子家庭とあり母親の年齢からして、十分な資産を有しているとは思えないこと

③それ故、被害者は、加害者に対する請求の前に、自分の保険に賠償を請求をかけたことが伺えること(原告に原告加入の保険会社が名を列ねていること。)

おそらく、加害者サイドは、「ナイナイ」の一点張りあるいは、根拠の無い「払います、なんとかします」の繰り

返し対応をしていたのでしょう。被害者家族は、植物状態の被害者を抱え、病院代もすごくかかるので、自身の保険の人身傷害特約を利用したのだろうなあ。

そして、弁護士費用保険特約がついていて、残額をダメ元で請求かけたんだろなあ。

そして保険会社も、代わりに支払った以上、回収不能でも負、形式上回収活動しないといけないので、原告の訴訟に便乗させてもらったのだろうなあ。

この高額の判決を受けた被告は、おそらく控訴しないでしょう。そのまま放っておくか、自己破産を選択すると思います。

現実には、ある程度大きな子供の自転車事故に対する親の責任は、かなり難しいと思います。

こういう被告が無抵抗な案件(あくまで予想ですが…)を大々的に画期的な判決として報道する関係者(マスコミ、保健会社、弁護士?)姿勢は、如何なものかと思います。