万博も残り10日になりました。現在、入場予約が取れない状況になっています。そんな中で、大量の未使用チケットが問題になっています。
この問題について、ネットでも盛んに議論がなされています。
返金不可と規定されているチケットだ、チケットにも書いてある。もっと早く行こうと思えば行けたのに、行かなかった者が悪い。返金必要無しという声が多く聞かれます。
この主張の例として、映画の前売りチケットは、行かなかった者が悪く、チケットの払い戻しは無いのが普通であるというようなことが挙げられています。
しかし、この例えは、的を得た例えではないと思います。映画の枚売りチケットは、期限内いつでも行けることが前提です。期間の最後の日まで行けるのに行かなかった話です。映画の前売りチケットでも、映画封切後、すぐに何らかの事情で、発禁となった場合、返金しないとなると大問題でしょう。もっとも、最後、上映期間が短くなったというだけでは、返金には、疑問のあるところです。
行きたいときに行けるというのが大前提の筈です。この暑さを避けて万博に行こうと思って、チケットを使っていなかった人も多くいると思います。開催期間の内1/6もの期間、行こうにも行けないというのは、大問題と思います。
協会側も想定外ということでしょうが(まあ、不入りを心配していた協会側にとっては、うれしい悲鳴ですね。)、不入りを心配して大量に前売りチケットを販売したのでしょうが、少々やり過ぎた感があります。企業チケットは、全く、配慮しないでいいかというとそれも問題です。きちんとお金が支払われているのですから、企業チケットというだけで区別する理由はありません。前売りチケットというのは、未使用分がでることは、当然見越して販売されます。協会は、その予想を誤ったに過ぎません。他方、チケット購入者も後半入場できなくなることの予想を誤ったともいえます。ただ、この両者の誤りを同列には扱うことはできないと思います。主催者側に大いに非があると思います。全額とは、いえなくても一定程度の返金はあってしかるべきかと思います。ただし、企業チケットは、返金割合を相当低くするべきでしょう。チケット所有者がチケット代を負担したものではなく、負担者と利用者が異なるからです。
今回の万博は、前売りチケットの問題提起をしてくれました。今後におおいに役立てたい問題と思います。