司法研修所の同窓会

 平成30年8月25日 京都ウエスティンホテルで司法研修所同期の同窓会が開かれました。

 卒業生729人中、450人弱の人が集まりました。実に6割の出席です。当時の教官も50名程度ご参加頂きました。我々旧司法試験組(ロースクールの無い一発勝負世
代)は、定期的に同窓会をするのが慣例です。10年目に熱海、20年目に京都で行います。10年目は、東京の弁護士がホスト役を務め、20年目は、大阪を中心とした関西の弁護士がホスト役を務めます。私は、教官受付係でした。修習の仕組みとかの説明は、またの機会にしますが、我々の時代の修習は、司法修習24か月の内、8ヶ月埼玉
県和光市の司法研修所で一緒に過ごす制度で、かつ、その半分が寮で寝食を共にしていましたので、「同じ釜の飯を食った者同士」連帯感があります。そういう訳で、2時間程の一次会は、あっという間に過ぎました。久々に会った人と話すのに忙しくて、立食形式の食事は、誰も手を付けず、大量破棄。勿体ない。10年目と違い、20年目では、皆、それぞれキャリアを積んでいます。裁判官も部長、検事も部下を多く抱えています。弁護士は、自由業ですので、一人でしている者、500人の弁護士を抱えた共同経営者、自分のライフスタイルに合わせていろいろです。外で会えば、各自の立場からなかなか自由に話せない関係でも、同期会は、対等に楽しく話ができます。

 2次会は、京都の旅館(クラスで異なる旅館)にて、京料理のクラス別懇親会です。だから、私は、1次会は、他のクラスの人と話すようにしていました。2次会の後は、旅館での部屋呑み。本来、部屋で騒ぐこと御法度の老舗旅館も貸し切り状態ですので、事実上の黙認です。夜遅くまで、ワイワイ懇親を深めます。さながら、大学のサークル呑み会です。

 本来、同窓会はこれで終わりなのですが、私は、せっかく遠いところから京都まで来てもらって、京都らしいところにどこも案内しないのは、ホスト役として申し訳ないと思って、クラスの翌日企画を立てました。ずばり、「貴船川床料理」。暑い京都でも貴船は別世界です。しかし、ビールは、汗をかかないと旨くありません。鞍馬山を越えてのミニハイキング。参加者は、教官2名を含む総勢17人。皆、久々の運動で、足ガクガクでしたが、予定どおり、涼しい川床で、おいしいビールを飲めました。貴船の様なところは、全国的に珍しく、皆にとても喜んで頂け、ホスト役としてうれしく思いました。

 次回は、名古屋での25年大会です。その時の再会を誓いお別れしました(皆、高齢になるので、たんだん、同窓会のサイクルが短くなります)。

 因みに、新司法試験組(H18~)が熱海10週年同窓会をしたそうなのですが、旅行社の話では、参加者が少なく、盛り上がりに欠ける様であったそうです。今の制度は、地域毎の修習となっており、全国レベルでの交流がありません。まあ、親しい修習同期いつでも会える環境にあるわけで、敢えて、知らない人との同窓会にお金と時間をかけて集まる気にならないのは、当然です。

 このような伝統は、是非、続いてほしいものですが、時代が許さないとしたら悲しいことです。