最近、「支払い代行サービス」なる広告をネット上でよく見るようになりました。

多重債務者に対して、振り込む作業を代わってしますよというサービスです。

多くは、債務整理とセットになっています。借金が減って、その後の返済も代行します。というものです。

支払い代行の多くは、1件当たり1000円手数料を取ります。振込手数料は、ネット上では、同じ銀行では、無料、他行でも200円しませんので、1件当たり、800円の利益はあることになります。おそらく、手作業ではなく、システム化されているでしょうから、一瞬の作業で800円の利益が生まれます。5件では4000円。すごい効率のいいシステムです。

まず、任意整理の高額手数料で多重債務者を食い物にします。債権者に対する支払いをストップさせて、そのお金を毎月、弁護士や司法書士に預ける(支払う)ことをさせます。多重債務者の多くは、契約内容を吟味することなく、サインなどをしてしまいます(サインなどもない場合も多数)。

高額な任意整理手数料を取ったあげく、支払い代行で荒稼ぎします。

考えてもみてください。5000円払うのに手数料1000円ですよ。これでは、月20パーセントの利率ですので、元の利息の方が安い。

多重債務者の支払いが滞ると、即、契約解除です。滞納するような手間のかかる客は切り離しです。クライアントの事情など聴くことはなりません。あくまで、効率重視です。

ネットを見てみると「支払い代行サービス」を比較するみたいなものも出てきます。さも、各社いいですよという内容になっています。比較された対象の業者は、ほぼ、間違いなく、裏の者の手にかかった業者です。まあ、そもそも、「支払い代行」を扱う業者自体が悪質業者ですが…。

私は繰り返し申し上げていますが、今の時代、任意整理が有効な手段である場合は、極めて少ないのです。任意整理に導く業者は、闇業者に操られる悪質弁護士・司法書士です。

私の事務所では、任意整理の案件は、通常、1件2万2000円オンリーでしています。その程度でも利益はきちんと出せるんです。もっとも、任意性で処理する案件は少ないです。個人再生や破産の手続きでないと債務地獄から抜け出せないケースが殆どです。

今、参議院選挙期間中ですが、是非、このような経済的弱者を食い物にする貧困ビジネスにメスを入れる方が当選して欲しいと思います。