【事案の概要】
信号の無い交差点、直進自転車と自動車直進車の衝突。


確かに、一見すると1.5倍ほどの道路幅の差があり、道路の使われ方からして広路・狭路交差点である。広路・狭路では、自転車30 自動車70が基本割合である。

しかしながら、道路の幅は、路側帯を除いた車道部分での比較である。路側帯を除けば、3.9メートルと4.0メートル同幅道路といえる。刑事事件ではあるが最高裁判例s47,1,21を引っ張り出す。

また、道路は、完全な十字交差点では無く、大きく隅切りがなされており、かなり見通しがきく状況になっている。判例も隅切りの幅を考慮して広路狭路を判断すべしと言っている(s50,9.11 最高裁)。

更に、交差点東側には、柵があり歩道となっている、西側は柵がないが、柵が途切れているものの、歩道と評価できる。

等、我ながら、強引かなと思われる主張を展開して、同幅扱いの和解となった(20;80)。

交差点、よくよく見れば、交渉の材料はあるものである。