80代 主婦+家業手伝い
死亡事故


某大手飲食メーカーの配送トラックの脇見運転にて、青信号を渡っていた女性がトラックの下敷きになり、ほぼ、即死でした。海外留学中の孫数名が葬儀参列の為帰国されました。ちょうど、お盆休みのときであったので、航空チケットは非常に高く、一人50万円程を要しました。葬儀もかなり大規模で相当の費用を要しました。
 相談時、子供なら可能性はありますが、孫については、しかも、一人50万(複数)もの大きなお金が、認められることは理論的には、難しいことを説明しました。葬儀費用について、裁判では、150万円の定額制を採用する傾向にあり、葬儀費用も全額は、難しいことを説明し、これらのことは、交渉の材料とすることで、受任しました。
 当事務所は、死亡事故案件は、基本的に訴訟にする方針です。何故かというと①訴訟の方が賠償額が格段に多くなることの経験則 ②遺族の感情も絡むことなので、訴訟によるフェードダウンを図ることができるからです。
 刑事事件終了後、訴訟を覚悟していたところ(内心、この海外帰国費について裁判所どのような判断するのか興味もあった)、保険会社は、高額葬儀費用、海外からの葬儀参列費も含め、当方の要求をほぼ全額受け入れるという通常ではありえない対応となり、示談は容易に成立しました。
 このような事は、度々あります。市バスや清掃車の事故についても、通常の場合よりかなり緩い傾向にあります。本件でも、全国に大量のトラックを有する某大手飲食メーカーが契約者であった事が大きな要因と考えられます(高齢者という事もありましょうが…)。保険会社さん、大口お客さんのイメージ損なわないよう配慮する傾向にあるようです。