白バイに追われていた車の急制動で白バイが追突した事故

過失検討

被害者過失100%
(事故現場図)

(参考文献)最高裁判所(平成30年10月23日決定)自保ジャーナル2040号88頁

弁護士の研究結果

  1. 本件事故は、スピードオーバーで白バイに追跡されていた被害者が急ブレーキをかけたため、後方の白バイが被害者に追突した事故。
  2. 事案を単純に考えれば、判タ類型【227】が妥当するので、追突した白バイに基本60%の過失があるとも思える。
     しかし、本件は過失0%と認定した。【227】の修正要素全て適用しても、白バイ25%はあるはずであるが過失0%とした根拠はどこにあるのか。
  3. 【227】が想定しているのは、普通に走行している車が合理的な理由なく急ブレーキをかけたために、後続車が反応が遅れて追突したという事案。それに対して本件は、スピード違反をした被害者を白バイが適切な方法で追跡し、かつ、被害者がブレーキランプが見えないようにして停止したために追突が避けられなかったという事情があり、【227】が本来予定している事故の範囲外。
     むしろ、被害者が意図的に発生させた危険が現実化した事故であり、この点で白バイに回避可能性がないので、白バイの過失を否定したものと思われる。