右側通行、無灯火の対向自転車が高齢者の運転する自転車が正面衝突

  • 事故態様:(被害者)自転車 VS (加害者)自転車
    高齢者が自転車で直進中に、右側を走行する、無灯火の対向自転車に衝突され、転倒した事故
  • 過失検討:被害者過失10%

(事故現場図)

(参考文献)京都地方裁判所(令和2年1月27日判決)自保ジャーナル2069号96頁

弁護士の研究結果

  1. 本件は、自転車対自転車の事故で、よく起こりそうな事故ですが、このような類型は、判例タイムズには記載されていません。
  2. 本件事故の場合、過失割合は、10(被害者):90(加害者)になっています。加害者の過失としては、右側通行、無灯火が挙げられます。本来ならば、0(被害者):100(加害者)が認められても良さそうな事案です。しかし、本件事故現場が、見通しのよい直線道路だったことから、無灯火だったとはいえ、加害者を確認することは難しく無かったとして、被害者に前方不注視の過失があると考えられます。
    よって、被害者にも少なからず過失はあると判断し、被害者に10%の過失が認められたのでしょう。