後退直前のゴミ収集車の後部に脇見運転の自転車が衝突
- 事故態様:(被害者)自転車 VS (加害者)
被害者が自転車で交差点を直進中に、一時停止後に後退しようとしたゴミ収集車に接触された事故 - 過失検討:被害者過失70%
(事故現場図)
(参考文献)大阪高等裁判所(令和2年1月17日判決)自保ジャーナル2071号62頁
弁護士の研究結果
- 本件は、自転車と車の事故ですが、後退に関する事案は判タには記載されていません。 本件の場合、被害者の自転車に70%、加害者のゴミ収集車に30%の過失が認められました。自転車vs車の案件にしては、自転車の過失が高いように思われますが、なぜ、このような過失割合になったのでしょうか。
- 加害者のゴミ収集車は、後退の際に、ハザードランプを点灯させ、後方に後退の合図を出していました。また、自転車が接触した時、まだ後退を開始していなかったこと、自転車が通り抜けできるようなスペースはなかったことから、本件事故の発生要因は自転車にあると考えられます。上記の状況からすると、自転車は脇見運転をしていて、直前までゴミ収集車の存在に気がついていなかったと思われます。
よって、この事故の原因である自転車の方がゴミ収集車よりも大きい70%の過失を認めたのでしょう。