飲酒済みの歩行者が、歩行者進入禁止道路で車と衝突

  • 事故態様:(被害者)歩行者 VS (加害者)車
    夜間の片側4車線道路の側道第1車線を歩行中、後方からタクシーに衝突された事故
  • 過失検討:被害者過失60%

(事故現場図)

(参考文献)大阪地方裁判所(令和元年11月8日判決)自保ジャーナル2064号96頁

弁護士の研究結果

  1. 本件は歩行者進入禁止の道路での事故ですが、このような類型は判タイムズには記載されていません。では、どのようにして被害者の過失は60%になったのでしょうか。
  2. 本件事故現場は、幹線道路かつ、歩行者進入禁止の道路でした。そこに進入するだけでもかなりの過失があると考えられます。それに加え、被害者は、飲酒をしていて、前後の安全を十分確認していませんでした。また、夜間だったことも事故が起きた原因に挙げられるかもしれません。これらを踏まえると、被害者の過失はかなり大きいと判断できます。歩行者の過失が50%を超えることはめったにないですが、被害者の行為はとても危険なものだったので、60%の過失になっても仕方が無いのかなと思います。