丁字路交差点を直進中のバイクと付近の駐車場に入ろうとした車が衝突した事故
- 事故態様:(被害者)バイク VS (加害者)普通貨物車
見通しの悪い丁字路交差点を直進していた被害者バイクと、交差部分の先にある駐車場に入ろうとしていた加害車両が衝突した事故 - 過失検討:被害者過失20%
(事故現場図)
(参照文献)大阪地方裁判所(平成31年2月22日判決)自保ジャーナル2044号49頁
弁護士の研究結果
- 裁判での当事者の主張は、
被害者:加害車両は路外に出ようとしていたのだから【220】によるべき
加害者:本件は丁字路内での事故なのだから【139】によるべき
と争っていた。 - 確かに本件は加害車両は路外へ出ようとしていたのだから、路外事故【220】とも考えられる。しかし、本件事故現場を客観的にみたとき、丁字路内での事故なので、加害者に課される注意義務としては、まず①交差点へ入る際の左右の道路安全確認(左右からの車両の確認)②その後に路外へ出るための安全確認(駐車場入口の歩行者等の確認)という順番になる。
裁判所は、おそらくこのような発想のもと、本件事故が丁字路内での事故であるため、①の注意義務違反を認定し【139】にバイク修正-10%して、被害者過失20%としたと思われる。