飲酒運転・定員オーバーで、一時停止無視の車と被害車両が交差点で衝突した事案

  • 事故態様:(被害者)自動車 VS (加害者)自動車
    加害車両が定員オーバー、飲酒運転、一時停止無視で交差点に進入し、折から交差しようとした被害者が同乗していた被告車両と衝突した事故
  • 過失検討:被告0%

(事故現場図)
自保ジャーナル2036号130頁の図
(参考文献)京都地方裁判所(平成30年10月1日判決)自保ジャーナル2036号130頁

弁護士の研究結果

  1. 本件で、注意したい点は、被告は、同乗運転者であって、加害者ではない。事情はわからないが、加害者が自賠責すら入っていない無保険者で回収ができないリスクを考え、同乗運転者を被告にしたのかも知れない。
  2. 類型【104】のうち、本件は「A減速B減速せず」に該当するので、基本10:90となりそうであるが、飲酒運転等の事情から重過失-20%して、結論、同乗運転者の過失0%としたものと思われる。
  3. 同乗運転者に過失がなく不法行為が成立し得ないため、同乗運転者に自賠法3条ただし書の免責を認めた珍しいケース。