右方路外に進出しようとした大型車が後方から追越をしてきた大型車と衝突
- 事故態様:(被害者)車 VS (加害者)車
片側1車線道路で、大型貨物車を運転中の被害者が、右方路外に進出しようとしたところ、右後方から、追い越そうとしてきた加害者である大型貨物車に衝突された事故 - 過失検討:双方過失50%
(事故現場図)
(参考文献)大阪地方裁判所(令和2年2月27日判決)自保ジャーナル2071号121頁
弁護士の研究結果
- 本件は、車同士の進路変更の事故なので、【153】が当てはまり、過失割合は、30(右折車):70(追突車)になります。
形式的には、加害車両の合図を認識しながらの追越を重過失として+20で、50(加害者):50(被害者)にしました。 - 実質的には、被害車両は、右折の100m近く前から右折の指示器を出しており、その行為が後続の加害車両の誤解を招いたとも言えます。また、右折の際に、後方の安全確認を怠った過失もあります。
他方で、加害車両は、右折の合図を認識しており、右方路外に作業場があったことから、右折を予見することは容易だったと思われます。また、やはり反対車線からの追い抜き行為には、慎重さが要求されます。それ故、+20したものと思われます。