赤信号交差点での無謀な転回中に右折車と衝突
- 事故態様:(被害者)車 VS (加害者)車
3車線道路の第3車線の右折レーンを走行中に、赤色右折矢印信号にも関わらず、片側第1車線から転回してきたタクシーに衝突された事故 - 過失検討:被害者過失0%
(事故現場図)
(参考文献)大阪地方裁判所(令和元年12月24日判決)自保ジャーナル2068号126頁
弁護士の研究結果
- 本件は、転回中の事故なので、【155】が当てはまり、過失割合は、20(被害車):80(転回車)になります。
形式的には、赤信号での転回を重過失として-20で、0(被害車):100(転回車)になります。 - 実質的には、加害車には、直進左折専用レーンから、赤信号右折矢印交差点において、転回を始めたことに大きな過失があります。他方で、被害車は、第2車線に訴外車が停車していたことから、加害車の転回を予見、回避することは不可能だったと思われます。また、本件事故の原因は、加害車の無謀な転回によるものであって、被害車に過失はないと判断し、被害車の過失を0%にしたのでしょう。