黄信号で進入したバイクと右折車が衝突した事故

  • 事故態様:(被害者)バイク VS (加害者)車
    片側2車線道路の黄信号交差点をバイクが走行中、対向右折車に衝突し、死亡した事故
  • 過失検討:被害者過失75%

(事故現場図)

(参考文献)金沢地方裁判所(令和元年7月18日判決)自保ジャーナル2061号114頁

弁護士の研究結果

  1. 本件は、黄信号での車とバイクの右直事故なので、【177】が当てはまり、60(バイク):40(右折車)になります。
    形式的には、ヘルメット非装着を著しい過失で+5、他車の動静への不注意を重過失として+10で75(バイク):25(右折車)になります。
  2. 実質的には、右折車からすると、バイクが対向右折車の陰から出てきたので、バイクの存在を確認することが困難であったことから、確認を怠ったとは言え、過失は小さいと考えられます。他方、バイクは、黄色信号で停止が可能だったにもかかわらず、交差点に進入したこと、黄信号だったので、対向車が右折することが予見可能だったこと、ヘルメットを装着していなかったことなど、バイクの過失が大きいことは明らかです。よって、死亡事故とはいえ、過失の大きかったバイクに75%の過失を認めたのでしょう。