右折の際に一時的に反対車線を逆走
- 事故態様:(被害者)バイク VS (加害者)車
本件は、信号のない丁字路交差点でバイクが直進中に、左方の交差道路から、右折進入してきた車と正面衝突した事故 - 過失検討:被害者過失0%
(事故現場図)
(参考文献)名古屋地方裁判所(令和2年1月29日判決)自保ジャーナル2066号145頁
弁護士の研究結果
- 本件は、右折車が優先道路に出た際の事故なので、【207】が当てはまり、10(バイク):90(右折車)になります。
形式的には、車のセンターオーバーで-10で、0(バイク):100(右折車)になります。 - 実質的には、右折車は、一時停止はしたものの、バイクの存在を確認できていないため、左右の安全確認を怠っていたと判断できます。それだけではなく、右折する際に、一時的に逆走していたことにより、バイクが回避するために必要な距離と時間を奪ったといえます。これらを考慮すると、バイクは避けることは不可能で、事故の原因を加害車が自ら作り出したものなので、被害者には過失はないと判断したのでしょう。