見通しの悪いカーブで路外から後退してきた車にバイクが驚き非接触転倒

  • 事故態様:(被害者)バイク VS (加害者)普通貨物車
    見通しの悪いカーブをバイクが走行中に、貨物車が路外から後退進入してきたため、急制動、非接触転倒した事故
  • 過失検討:被害者過失100%

(事故現場図)

(参考文献)大阪地方裁判所(令和元年11月12日判決)自保ジャーナル2063号59頁

弁護士の研究結果

  1. 本件は、路外からの進入によるバイクとの事故なので、【218】が当てはまり、10(バイク):90(貨物車)になります。
    形式的に考えると、修正要素をすべて足しても0(バイク):100(貨物車)にはなりません。では、なぜ貨物車の過失は0%になったのでしょうか。
  2. 実質的には、本件事故現場は非常に見通しが悪く、駐車車両は道路へ大きくはみ出さないと後方を確認することは不可能でした。また、後退の際も、他車の動静の邪魔にならないように徐行していました。他方で、バイクは、後退車を発見してからも、ギリギリまで減速等の処置をとっていなかったことから、前方不注視だったことが考えられます。これらを踏まえると、後退貨物車はの行為に否はなく、安全確認もしているため、貨物車の過失を否認したのでしょう。