貨物車の間を追い越していたバイクが接触、轢過され死亡
- 事故態様:(被害者)バイク VS (加害者)中型貨物車W・大型貨物車Y
片側4車線道路の第3車線を走行していたバイクが、第2車線を走行してい貨物車Wと第3車線を走行していた貨物車Yの間を追越中、接近してきたWに接触され転倒し、Yに轢過されて死亡した事故 - 過失検討:被害者過失80%
(事故現場図)
(参考文献)大阪地方裁判所(令和元年10月29日判決)自保ジャーナル2063号69頁
弁護士の研究結果
- 本件は、バイクの追越による事故なので、【224】が当てはまり、70(バイク):30(貨物車W)になります。
形式的には、バイクの危険運転を重過失として+10で80(バイク):20(貨物車W)になります。 - 貨物車W、Yの過失についてですが、貨物車Wについては、バイクとの接触があったため、過失はあったと思われます。しかし、貨物車Yに関しては、Wの接触によって転倒したバイクすぐに轢いてしまったため、予見、回避の可能性はなかったと考えられます。よって、Yには過失はないと判断したのでしょう。
次にバイクの過失ですが、貨物車の間を追い越す行為自体が危険行為であり、また、このような事故が起こることも予見はできたと思います。バイクがこの事故の原因を作ったので、バイクの過失を基本より少し重い80%にしたのでしょう。