車線変更の指示器に驚いたバイクが非接触転倒
- 事故態様:(被害者)バイク VS (加害者)自動車
片側5車線の幹線道路内で、第5車線を走行中のバイクが、第4車線からタクシーが指示器による合図を出した際に、滑走し、非接触転倒した事故 - 過失検討:被害者過失100%
(事故現場図)
(参考文献)大阪地方裁判所(令和元年6月21日判決)自保ジャーナル2055号163頁
弁護士の研究結果
- 本件は、進路変更車と後続直進のバイクの事故なので、【225】が当てはまり、20(バイク):80(タクシー)になります。
形式的には、修正要素を全部足したとしても、バイクの過失は55%にしかなりません。では、残りの45%はどこから来たのでしょうか。 - 裁判所は、タクシーの車線変更について、指示器により合図をし、右方の安全確認をしていただけで、その行為自体の過失を否認しました。他方、バイクは、本件事故当時が雨だったにもかかわらず、時速40~50kmで走行していたことから、ハンドルを的確に保持して走行する義務を違反したことに過失があります。
バイクの過失が何%というよりは、タクシー側の過失が全くないと判断したのでしょう。