指示器点滅なく第1車線から第2車線に車線変更したバイクが自動車と接触

  • 事故態様:(被害者)バイク VS (加害者)自動車
    片側2車線道路の第1車線を走行していた被害者バイクが第2車線に車線変更したところ、第2車線を直進進行していた加害者自動車に衝突したという事故において、裁判所は、加害者に過失はなく、被害者の一方的な過失があるとして、被害者の請求を棄却した。
  • 過失検討:被害者過失100%

(事故現場図)

(参考文献)大阪高等裁判所(令和2年9月4日判決)自保ジャーナル2082号153頁

弁護士の研究結果

  1. 一見すると、判例タイムズ【226】を参考に、車線変更バイクに合図なし修正+15%を加算しても加害者に25%前後の過失があるのだから、一部認容になるようにも思える。
  2. 他方、本件は、被害者バイクは、直進車と並走状態であったという事情があり、この点を重視した形跡がある。
    並走状態であるとすれば、加害者側からみたとき車線変更してくることは予見しづらく、合図も見えないのだから、そのような状態から車線変更されたら直進車に回避可能性がないとして、車線変更バイクの一方的過失を認めたと思われる。