傘差しの自転車が左折した自動車と衝突した事故
- 事故態様:(被害者)自転車 VS (加害者)自動車
青信号の交差点を横断中の傘差し自転車が、左折してきた自動車と衝突した事故 - 過失検討:被害者過失0%
過失検討
被害者過失0%
(事故現場図)
(参考文献)名古屋地方裁判所(令和元年10月11日判決)自保ジャーナル2060号31頁
弁護士の研究結果
- 本件の場合、青信号を横断中の自転車と自動車の事故なので、【279】の10(自転車):90 (自動車)が当てはまる。ここで、問題となるのが自転車の傘差し運転の過失についてである。
- 形式的には、10(自転車):90(自動車)から修正として、自転車が歩行者と同程度の速度だったことから、発見が容易であるため-10、また、傘差し運転について、裁判所は、自転車が横断を開始してから自動車が左折してきたのであって、傘を差して無くても回避することが困難だったため、自動車側の過失に比べると非常に軽いものとみなし、過失相殺にはならないと判断した。これらを踏まえ、0(自転車):100(自動車)と判断したのだろう。