変形交差点を横断中に側道に進入してきた車に衝突

  • 事故態様:(被害者)歩行者 VS (加害者)車
    信号のない変形交差点を歩行者が横断中、右折してきた車両に衝突された事故
  • 過失検討:歩行者過失10%

(事故現場図)

(参考文献)横浜地方裁判所(令和2年3月17日判決)自保ジャーナル2074号1頁

弁護士の研究結果

  1. 変形交差点での事故で、ぴったりと当てはまる類型はありませんが、非常に近いものとして、広路での横断事故の【34】があります。この場合、基本割合は20(歩行者):80(車)になります。
    形式的には、車の安全確認不足の著しい過失(-10)で、10(歩行者):90(車)にしました。
  2. 実質的には、加害者である車は、右折先である側道を注視しなければいけなかったものの、衝突するまで気がつかなかったことから、その過失は大きいと思います。それは、歩行者にも同じことがいえます。しかし、車の側道への進路の見通しを遮るものがなかったことから、車の過失の方が歩行者に比べると大きいと思います。
    よって、基本割合から10%車に加算され、歩行者の過失は10%になったのでしょう。