車両間で横断開始した親子が右方からの直進車と衝突
- 事故態様:(被害者)歩行者 VS (加害者)車
片側1車線道路で信号待ち停車中の車両間を横断中の被害者が、右方ゼブラゾーンを走行してきた加害車に衝突された事故 - 過失検討:被害者過失35%
(事故現場図)
(参考文献)千葉地方裁判所(令和元年11月6日判決)自保ジャーナル2064号107頁
弁護士の研究結果
- 本件は、歩行者の横断歩道外の車との衝突事故なので、【37】が当てはまり、20(歩行者):80(車)になります。
形式的には、直前横断で+10、車両間での横断が加害車両から確認しづらい場所なので、それを著しい過失として+5で、35(歩行者):65(車)になります。 - 実質的には、被害者は、右側からの車両はないだろうと思い、左方の安全確認のみを行ったことから、安全確認不足、車両間からの横断開始、直前横断など、様々な過失があります。他方、加害車の過失としては、ゼブラゾーンを走行していたことですが、そこまで大きい過失にはならないと思われます。以上のことから、被害者が、子ども連れだったことを考慮しても、被害者の過失は基本よりは小さくならないとして、35%の過失になったのでしょう。