依頼者第2車線走行中、加害車両は、その斜め後ろに第1車線走行していました。第1車線の先が渋滞気味であったので、加害車両は、すり抜けるように後ろから第2車線に入ってきました。その際、依頼者の車の左前部を擦っていきました。大きな傷ではなく、修理代20万円です。相手の修理代は16万円。相手保険会社は、先行車の進路変更事案として、30;70を主張してきました。

しかし、後ろから抜いてきたのなら、追突に近く、0;100であってもいい事案です。しかし、残念ながら、ドライブレコーダーがなく、決定的な証拠がありません。どちらが前を走行していたかが分かれ目です。

何人かの弁護士に相談したようですが、弁護士特約あっても、あまりにも損害額が小さくて、かなり消極的対応だったそうです。

南大阪の方でしたが、もう諦めて保険を使って対応した方がいいかとのとの電話相談でした。確かに、対物保険を使って対応するのが無難ともいえるでしょう。

しかし、この事案で保険料UPは勿体ない気がします。

傷の付き方から後ろから衝突したことを証明できるのではないかというアドバイスをしたところ、是非、受けて欲しい。結果はどうでもいい。ここまで真剣に聞いてくれたことだけで満足という事でしたので、受任しました。保険会社に、明らかに後ろからの傷であることを論証しましたが、保険会社、これを了解してくれません。

しかし、裁判をしていては、時間がかかり、車にサビがでてきてしまいます。

ここは、茨木太陽流の交渉術発揮。当事務所は、北風法律事務所ではありません。太陽なんです。保険会社担当者も人間です。北風吹かせてもろくな事ありません。意地になるだけです。暖かい太陽光線を照らす交渉を行い、結局、0;80という結論を導き出せました。これで相手の修理代を払う必要はありません。車の修理代も、車屋さんに少しディスカウントしてもらって、受けとった賠償額での修理に応じてもらえました。実質的な0;100解決です。

結局、年間の保険料は上がらずに済み、喜ばれました。弁護士特約から支払われた弁護士費用は、僅かでしたが、裁判をしたわけではなく、私としては、満足。お客さんには喜ばれた事が何よりです。