車止めの道路から進入してきた原付と自転車が衝突

  • 事故態様:(被害者)自転車 VS (加害者)原付
    信号のない交差点を走行中の自転車が、左方一時停止道路から進入してきた原付に衝突された事故
  • 過失検討:被害者過失0%

(事故現場図)

(参考文献)大阪地方裁判所(令和元年7月30日判決)自保ジャーナル2057号125頁
自転車vs原付「車止めの道路から進入してきた原付と自転車が衝突」

弁護士の研究結果

  1. 本件は、一時停止道路からの進入原付と直進自転車の事故なので、【243】が当てはまり、10(自転車):90(原付)になります。
    形式的には、原付の安全確認義務違反を著しい過失で-10として0(自転車):100(原付)になります。
  2. 実質的には、原付が進入してきた道は車止めがあったことから、自転車からすると、原付が出てくることを予見することは極めて困難だったと考えられます。また、原付は、左右の安全を確認しつつ、的確なハンドル、ブレーキ操作を行う義務を怠り、相当以上のスピードで進入してきたことから、自転車が回避することは不可能だったと考えられます。よって、自転車には予見、回避可能性がなく、これといった過失が見当たらないので、過失を否認したのでしょう。