世の中、不合理なことだらけです。茨木太陽は、そんな所を照らし出し、世に訴えたいと思います。ぼやき漫才 人生幸朗さんが如く、茨木太陽がぼやきます。「ばか者!!責任者出てこい!!」
えっ!!人生幸朗(じんせい こうろ)さんをご存じない…。昭和漫才の大御所です。是非、YouTubeで検索ください。知らなきゃ損。
さて、本日は…

整形外科医のモラル

久々の「ぼやき」投稿です。昨年来の地震の事務所被害で、改修工事や片付けなどでバタバタし、ブログコーナーおろそかにしていました。申し訳ありません。先日、私のぼやきコーナーファンという方から「ブログが更新されていない」と指摘を受けまして、本日、久々にぼやかせて頂きます。
先日、大阪市内の交通事故クライアントから「どうも病院を信用することができない。後遺障害診断書作成依頼するに当たって、病院一緒に来て欲しい」とのご要望にお応えして、病院同行しました。聞けば「手首の骨折なのに、通院の度に手首、腰、首のレントゲン撮影をする。薬も毎回沢山出てくる。通院もできるだけ来て下さいと言われる」とのこと。
簡単に状況を説明しますと、クライアントは交通事故被害者の若い女性で、手首を骨折して半年通院をしました。その日を最終治療日として、後遺障害診断書の作成を依頼しにいきました。
当日を最終治療日にと考えていたのですが、当日に再度、腰、首のレントゲンを撮ろうとしていたので、「ちょっと待って下さい。腰、首は骨折も無く、半年経った今日レントゲン撮影は必要無いのではないでしょうか。若い女性ですし、レントゲン撮影は最小限にしたいと思います」と言ったところ、レントゲン撮影は無くなりました。症状固定と後遺障害診断書の作成の依頼の後、「じゃあ、今日が最後ですね。最後にリハビリしていきましょうか」と言われました。関節拘縮がでているのであればいざ知らず、軟骨の損傷が理由の痛みですので、今日1日リハビリを追加する必要があるとも思われません。明らかに過剰治療です。交通事故の治療費は、健康保険の2倍です。更に、交通事故加害者側は被害者に物を言いにくい状況にあり、健康保険組合が査定することもありませんので、誰も治療内容を精査する人がいないため、医師はやりたい放題です。
現在、こういった医師は無茶苦茶増えています。この種の医師にとって、交通事故被害者は、乳牛のようなものです。できるだけ絞り倒して乳を採る。ある意味金儲けに徹底しています。患者は、医師から「毎日来なさい」と言われれば、毎日通院します。薬を飲めと言われれば、言われるままに飲みます。痛み止めの薬が体に良い訳はありません。薬が原因で体調を崩せば、心療内科などに回され、更なる薬漬けにされます。基本的に、外傷の治療は、日にち薬なのです。それでは、病院として商売が成り立たない為、無用な処方・処置を施します。患者の健康を考えるという思考を欠落しています。そういった所に限って、「交通事故健保治療お断り」と銘打っています。
私は、人生幸朗師匠ばりに、声を大にして言いたい。「ばか者!責任者出てこい!自賠責保険の限度額をどう思っているのだ!自賠責保険の枠を医療費に取られたら、本人、任意保険から出し渋りされちゃうでしょう!」
補足しますと、被害者の「傷害」に対する損害賠償は、120万円を限度額として自賠責保険から支払われます。傷害には治療費、通院交通費、休業損害、入通院慰謝料なども含まれます。
120万円を越えた部分は加害者が加入している任意保険会社から支払われます。しかし、保険会社はあれこれと理由をつけて、できるだけ支払い額を減らそうとしてきます。治療費で自賠責の120万の枠を使いきらなければ払ってもらえていたはずの金額が払ってもらえないことがあります。交渉も難航し、余計な時間とコストがかかります。
示談額の内訳をみれば、最終被害者の受取額よりも治療費の方が高いことは「あるある」です。被害者は、病院に利益だす為に通院をして、時間を費やしている働き蟻じゃないか、交通事故被害者食い物にするな!
もちろん、治療のことは医師が一番詳しいので、通院やリハビリは必要です。逆に通院日数が少なすぎて後遺障害が認められない方もいます。しかし、中には病院の利益のために過剰診療をする医師がいます。無駄なコストは結局、その任意保険会社に加入している全ての保険者にも跳ね返ってくる。モラルをもって治療に当たって欲しいと思います。