学生 19才(事故当時7才)
歩行者vsバイク
左脛骨・腓骨基幹部開放骨折


事故当時7才の男児が住宅街に於いて道路に飛び出し、バイクと衝突。左脛骨、腓骨部分の開放骨折となる。

以後、10年以上、示談もせずに、経過観察(年1回程度の通院)状態であった(途中2〜3年通院期間空いていた事もあった)。

何度も示談交渉を試みても応じないこちらの態度に、相手保険会社が、痺れを切らして、弁護士使って、調停申し立てを行う。相手方弁護士は、時効を盛んに主張し、裁判官の勧めに応じて、僅か15万円の和解額に応じることなった。

ただ、共同親権者の夫が、東京へ単身赴任中であった為、裁判所に出席する事ができず、裁判所は、調停に代わる決定(民調法17条)を行った。これは、何もしなかったら、この内容で和解したことになる。

当方、相談に於いてX線画像を持参してもらった。傷跡若干の変形ある。長管骨の変形の可能性があるが、絶対では無い。
しかし、相手方時効を強く主張しているようであるが、医者が経過観察として治療中と言っている以上、時効の主張には無理があるだろう。

(裁判所もよくもこのような低い金額を認めたものだ)

ただ、詳しく調査している時間はない。この足で、裁判所に行き、異議を出すよう勧め、その通りに従ってくれた。

病院で調査してもらう事項を指示した。

結果、予想通り、骨折した足の方が、骨折していない足よりも長くなっていた。幼少期の骨折は、患部の刺激により、より骨が成長することがしばしば見られる。

もっとも、長さも後遺障害ラインとしては、微妙なラインであった。医師との面談も行い、再度、撮影をお願いし、測定方法も指示し、後遺障害診断書を作成。後遺障害申請の結果、なんとか13級の認定を受ける。

後遺障害認定の結果に応じて裁判所基準での和解。

15万円での和解に終わるはずが、40倍超の600万円超へ。当事務所への相談があと2日遅れていたらアウトの案件であった。正に、ギリギリセーフ。

15万円で和解を成立させようとした相手弁護士も後遺障害の結果に、かなりびっくりしていた。流石に、相手弁護士も悪いと思ったのか、後遺障害認定後の示談については、こちらへの配慮が伺える示談金額となった。今回は、我ながら、良い仕事をさせて頂いたと思う。